元メガバンク銀行員の裏話|将来性・恋愛・給料などの実態をカミングアウト!

【2019/9/19更新】

ロリス博士
元銀行員ブロガーのロリス博士です。銀行員の裏側を色々とカミングアウトしていきます。

この記事は「銀行員以外知らない事を知りたい人」、「銀行に就職したいと思っている人」に向けて書いた記事です。

 

正直なところ銀行に対するイメージが変わってしまわないか心配な部分もあるが、ここでは敢えてありのままを書こうと思います。

早速ですが、僕自身が体験した就職前と就職後とのギャップや銀行員の給料や恋愛事情などのリアルな部分を紹介していきます。

 

※以下の文章は敬体(です・ます調)ではなく、あえて常体(だ・である調)でお送りしています。

銀行員に対するイメージとは

「就職する前の銀行のイメージ」は

・安定してる ・モテる ・堅い ・お金に詳しくなれる ・厳しい人が多い ・転勤が多い
・数字に細かい ・頭良さそう ・エリート ・年功序列 ・ノルマがきつい ・稼ぎがいい

といったイメージを持っていた。しかし就職後1年が経過し、僕は真実に気づき始める。

 

「このイメージは幻想であったと…。」

 

うさ丸
げ、げ、幻想なのか…? 銀行大丈夫なのか?
ロリス博士
思った以上に想像とは違ったんだ…。詳細はこれから説明していくよ。

 

銀行員の将来性について

 

銀行の現状は不安定

本当に銀行は安定していて、稼ぎがいいのかどうか考えてみてほしい。

銀行の1番の資金源と言えば、「お金を借りる側」と「お金を貸す側」の間に生まれる利鞘である。

 

現在日本では大規模な金融緩和政策が行われている。

これにより預金金利の低下に伴い貸出金利が低下し、今まで取れていた利鞘が取れないようになり、2割近い収益減となった。

 

これが銀行員の仕事にどんな影響を与えたかというと、元々設定されていた目標値(ノルマ)に加え、金融商品の販売の目標値が定められた。

つまり銀行自体の方針が、企業にお金を貸すことは継続しつつも投資信託や保険を販売することにより生まれる手数料を取っていこうという方針に変わったのである。

 

まだ目標設定が上がるだけであればよかったのだが、それだけではなかった。

なんと就職前に上がると言われ続けてきたボーナスの削減があった。これは僕の勤めていた都市銀行だけでなく他の都市銀行、地銀でも同じ事があったようだ。

 

うさ丸
上がると言われたものが上がらないのは悲しいね。
ロリス博士
現状維持どころかカットされるとは思わなかった…。
ロリス博士
お先真っ暗で早速辞めたいと思ったよ。

 

今後の見通し予想も暗め

「まだまだ銀行の体力は残っている。」「マイナス金利を抜け出せば状況は好転する。」等の声もあるが、僕と同じように将来の見通しが立たなくなり、将来に不安を感じ、転職する若手行員は多い。(本当に辞めた理由は他にあるが…)

 

また、追い討ちをかけるように2017年には不況とフィンテックの流れにより大幅なリストラを行うといったニュースが世間を騒がせた。

気付いていない銀行員も多いが、AIに仕事を奪われる日も、すぐ目の前まで来ている。

 

結局のところ、今の銀行は「本当に優秀な人だけが残るパターン。」「なかなか転職に踏み切れず仕事を続けているパターン。」おおよそこの2パターンに分かれている。

僕は現在の厳しい金融情勢や社会の変化についていけない人は今後さらに増えるのではないかと予想する。

というよりも間違いなく増えると断言しておく。

 

うさ丸
ちなみに3年目までにどのくらいの人が辞めたんだい?
ロリス博士
うーん。2割くらいの人が辞めたと思うよ…。最近も増えていると聞いてるし…。

 

▼ 銀行員の今後についてはこちら ▼

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銀行員の恋愛事情について

次に銀行員の恋愛面についてみて行くこととする。一見すると安定している、エリートと言ったイメージがあるが実際のところはどうなのだろう。正直銀行員というある程度の社会的地位があればモテるのではないかと僕は思っていた。

しかし現実はそう甘くはなかった。。。

 

社会人(銀行員)の出会いは限定的

まず驚いたのが社会人の出会いの少なさである。

中学校・高校・大学と学生時代を今振り返ると出会いにありふれた環境であった。

当時はそれが当たり前の環境となっており、ありがたさに気づいていなかった。

 

実際僕自身の周りでも男女問わず、社会人の出会いの少なさに嘆いている友人は多い。

大学生の時はサークル活動を筆頭に飲み会や講義のグループワーク等で出会いの場が自然とセッティングされている事が非常に多い。

もちろん社会人になっても社内で出会った人とそのまま結婚まで行く人もいる。

 

しかし社内以外での自然発生的な出会いはなくなると言ってもいい。

そのために社会人は合コンに参加したり、街コンに参加してみたり、今流行りの出会いを提供するバーや居酒屋に行くのである。

 

年収別未婚率のデータ

資料:総務省『就業構造基本調査』(2012年度)(https://www.stat.go.jp/data/shugyou/2012/index2.html

 

総務省の調査により、女性は年収が上がるにつれ、結婚する可能性が下がることもわかっている。

一応35歳からのデータであるものの、銀行でキャリアを積みたいという女性はなるべく早いうちに結婚をしておいたほうがいいのかもしれない。

反対に男性は稼げば稼ぐほど結婚しやすいので、キャリアアップをどんどん目指そう。

 

銀行員の主な出会いの場

僕も社会人になり何度か同期とともに出会いの場に参加した事がある。その経験を踏まえ銀行員はモテるのかという事を検証して行く。

まずは合コン・街コンであるが、結論からいうとそこそこモテる。(モテないわけではない。)

というよりは恋愛対象としての最低ラインを突破できると言った表現の方が正しいのかもしれない。

 

もちろん相手次第ということにはなるのだが、やはり社会人になると結婚を見据えた付き合いをする人が増えるため、安定しているイメージがあるというだけで他の職業に比べると多少は有利に働くのではないかと思う。

 

ただ自分が就職前に抱いていたモテるイメージからするとだいぶ見劣る。そこまでの優位性はないとも言える。

また、銀行が安定していない事が周知の事実になるにつれ、銀行員ブランドは通用しなくなり、結果としてモテなくなるだろう。

 

今流行りのスイッチバーやJISや相席屋などの出会いを提供するお店ではどうなのか。

これは結論からいうと自分の積極性次第ということになる。

JISや相席屋では女性は飲食無料となっており、ただご飯を食べに来ただけという人が多い。そんな中で自分に関心を持ってもらうことはそれなりにハードルが高く、ある程度のコミュニケーション能力を必要とする。

 

スイッチバーでは出会いを求めに来た女性も多いのだが、合コンや街コンとは違い、自分から声を掛けないとお酒を一緒に飲んだり会話をすることもできない。(考え方によっては営業経験が活かすチャンス)

 

うさ丸
結局は自分次第ってこと?
ロリス博士
最低ラインの所を突破した後は自分次第だね。

銀行員の社内恋愛

中には自然発生的な社内恋愛について知りたい人もいると思うので個人の見解を伝えようと思う。

まず、大前提として、僕の入った銀行は同期が1,000人近くおり把握できていない人の方が多い。

 

しかし入社後の最初の3ヶ月ほどは、同期の合同研修が行われているため知り合いの数がかなり増える。

研修後に研修のクラスや仲のいい人たちと飲みに行く中で交流を深め、結果付き合う人も多くいる。

個人的な見解であるが、最初の研修で彼女や彼氏を作っておく事をお勧めする。

というのも最初の合同研修を逃してしまうとその後の出会いはほぼなくなるからである。

 

支店に配属されてから出会いがあると思ったら大間違いである。

銀行にもよるが同じ支店内で付き合い、それがバレるとどちらかが四半期のタイミングで異動になるからである。

 

また同じ支店では付き合わない方がいいという風潮があり、付き合っている事を上司には隠している先輩も実際にいた。

支店によるが自分と年齢がかけ離れている人が大部分を占める支店もある。そのような場合はそもそも恋愛すらできる環境ではないのである。

 

うさ丸
社内恋愛って見つかったら大変なことになるんだね…。
ロリス博士
バレないようにするのも難しそうだったよ。

 

 

銀行員はモテるのか?モテないのか?に関する結論

つまり銀行員というステータスがあるだけではモテない。

 

恋愛対象としての最低限のハードルは超えることができるのではないかというのが僕の結論である。

また、社内恋愛もハードルが高いということは理解しておいてほしい。

 

 

銀行員のお金事情について

 

次に銀行員のお金事情について書いていきたい。まず給与はいいのか考えてみる。

労働の対価として与えられる給与は働いた分に対して見合っているのかという観点で見ていく。

いくら給与が高くても終電まで働かされるというブラック企業では給与がいいとは言えないからである。

 

銀行員の労働時間

まず基本的な労働時間は8:30から18:30までである。

入社当時は20時まで働く事ができたが、不況に伴う人件費削減により、19時には完全退社というルールに変わった。

正直なところ今までやっていた業務量を時短する必要があったので、業務の密度がかなり濃く、時にはお昼休憩を削らざるを得ない時もあった。

残業代が減り、忙しくなるという二重苦。そして平均して往復2時間費やす通勤時間…。

今振り返ると当時はかなりキツかった。(今後AIの導入が進むに連れ、業務がどんどんタイトな物になっていくだろう。)

 

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銀行員の上下関係

また銀行の上下関係にも僕は疲弊した。わかってはいた事だが銀行では役職の高い人が偉い。

例え自分の方が年齢や入行年数が長くとも敬語を使わないといけない。

 

年齢の高い平社員の人が自分より年齢の低い役職者にペコペコしている姿をみるとなんだか心が疲れた。平社員は昇級するために必死なのである。

銀行以外の仕事でも当然このようなケースはよくある事だと思うが銀行ではよりその色合いが濃い事を認識しておく必要がある。

役職の高い人のいうことは絶対であり嫌われた瞬間に昇級は諦めないといけない事もある。

 

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うさ丸
だいぶ生々しい話だね。
ロリス博士
みんな昇格しようと必死なんだよ…。
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銀行員の給料に関する結論

こうした仕事の状況や上下関係等を考慮すると銀行員は本当に稼ぎがいいのか疑問である。

ぶっちゃけた話、銀行員の給料は安い…。他の企業と比べると高いかもしれないが、仕事量や人間関係などを考慮すると安い。

基本的にかなりハードな仕事である事を忘れないでほしい。

 

また、役職者に嫌われないように、仕事でミスをしないようにと神経質になりすぎる必要はないが、気をつけておくことは絶対に必要である。

昇級できないのであれば、他の企業と給与面での差がなくなるからだ。

順調に昇進して初めて銀行員は平均よりは多少稼げる仕事というポジションを確立できるのではないかというのが僕の結論である。(銀行の仕事が苦でない人限定)

 

ちなみに飲み会は意外にも少ないから飲み会でお金がなくなる事は少ないよ。

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銀行はブラック企業なのか?

人によってはブラック企業というのが結論だ。

マジかよと思う人もいると思うが、急に失踪する人やこの世から居なくなってしまう人も中にはいる…。

  • 銀行の仕事が苦でない人
  • 上下関係が厳しくても問題ない人
  • 限られた時間でノルマ達成に向けて努力できる人
  • 昇進競争に勝ち残っていける自身のある人
  • 仕事内容や職場環境の変化に即座に対応できる人

個人的に上述した要素を持っている人でないと今後、銀行でやって行けないと思う。

厳しい意見かもしれないがこれが現実である。

 

 

銀行員の裏話に関するまとめ

1:銀行の将来性は決して高くない

2:銀行員は想像していたよりはモテない

3:銀行で稼ぐ為には出世競争に勝ち抜く必要がある

 

以上が僕の体験してきた銀行員のリアルである。これから銀行に就職しようと思う人にはぜひ一度立ち止まって考えてほしい。

入社しないとわからない情報を、ある程度は伝えることができたと思うので参考にしてみてほしい。

 

また銀行のことについて知りたかった人については、これから先銀行員に会った時は優しく接してあげてほしい。

きっと精神すり減らして働いている人が多い…。

 

銀行に入る前に簿記とFPの資格は取得しておきましょう。

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